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【からだの学校】なぜ?五十肩の痛み、朝方に強くなる3つの科学的理由

「夜中にズキズキとした痛みで目が覚めてしまう…」
「朝、起き上がろうとすると肩が固まって激痛が走る…」

長年、デスクワークを頑張ってこられたあなたへ。もし今、このような五十肩(四十肩)のつらい痛み、特に夜間や朝方の激痛に悩まされているなら、それは決して気のせいではありません。

マッサージに通っても、湿布を貼っても、なぜか楽にならないその痛み。実は、痛みが強くなる時間帯には、科学的な理由が隠されています。

この記事では、なぜあなたの肩の痛みが夜から朝にかけて悪化するのか、その根本原因と、痛みの悪循環から抜け出すための新しい視点について、専門家の立場から分かりやすく解説します。

なぜ?五十肩の痛みが「夜間」や「朝方」に強くなる3つの理由

五十肩(正式には肩関節周囲炎)の痛みが特定の時間帯に強くなるのには、主に3つの理由が関係しています。

理由1:【夜】炎症を引き起こす“痛み物質”が溜まるから

五十肩の痛みの正体は、肩の関節を包む「関節包」という袋や、その周辺組織に起きた「炎症」です。

日中、私たちが活動している間は、血流が良いため、炎症によって発生した痛み物質(プロスタグランジンなど)は比較的スムーズに洗い流されます。

しかし、夜、眠っている間はどうでしょうか。

  • 血流の低下: 体の動きが止まり、心拍数も落ち着くため、肩周辺の血流が滞りがちになります。

  • 抗炎症ホルモンの減少: 炎症を抑える働きを持つ副腎皮質ホルモンは、日中の活動時間帯に多く分泌され、夜間から明け方にかけて分泌量が最も少なくなります。

この2つの要因が重なり、血流という“排水溝”の流れが悪くなった場所に、“痛み物質”というゴミがどんどん溜まっていくイメージです。その結果、夜間にズキズキとした強い痛みを感じやすくなるのです 。

理由2:【夜】肩関節が「冷え」て硬くなるから

睡眠中は、生命維持に必要な活動以外は省エネモードになるため、体温が少し下がります。

ただでさえ血流が滞っているところに「冷え」が加わると、肩周りの筋肉や、炎症でダメージを受けている関節包はさらに硬く、こわばってしまいます。柔軟性を失った組織は、少しの負担でも痛みを感じやすくなるため、寝返りなどの些細な動きで激痛が走り、目が覚めてしまうのです。

理由3:【朝】長時間動かさないことで「癒着」が進むから

朝方に感じる「固まって動かせない!」という強い痛みやこわばりの最大の原因は、組織の「癒着」にあります。

炎症が起きている組織は、治癒の過程でネバネバとした糊のような線維(フィブリン)を放出します 。通常、この線維は体の仕組みによって適切に処理されますが、炎症が長引くと、この線維が過剰に作られ、本来は別々に動くべき組織同士がくっついてしまいます 。これが「癒着」です。

睡眠中は、長時間にわたって肩をほとんど動かしません。この「不動」の時間が、癒着を進行させてしまうのです。朝、起き上がって固まった肩を動かそうとすると、くっついてしまった組織が無理やり引きはがされるため、強い痛みが生じます 。

湿布や痛み止めだけでは、なぜ根本的な解決にならないのか

「それなら、湿布や痛み止めで炎症を抑えればいいのでは?」 そう思われるかもしれません。もちろん、つらい痛みを一時的に和らげるために、それらは有効な手段です。

しかし、これらはあくまで「対症療法」。つまり、今ある症状を抑えるためのものであり、痛みの根本原因にアプローチしているわけではありません。

  • 湿布や薬の効果は一時的: 薬の効果が切れれば、また痛み物質は溜まり始めます。

  • 組織の硬さや癒着はそのまま: 痛みの原因である関節包の「硬さ」や「癒着」そのものが解消されたわけではありません。

  • 表面的なアプローチの限界: 一般的なマッサージやホットパックなどの温熱療法は、皮膚や表面的な筋肉にアプローチするものです。しかし、五十肩の本当の問題は、もっと奥深く、手では届かない「深層の関節包」で起きています 。

この「深層組織の問題」を解決しない限り、「痛み→動かせない→さらに硬くなる・癒着が進む→もっと痛くなる」という負のスパイラルから抜け出すことは難しいのです。

痛みの悪循環を断ち切る鍵は「深層組織へのアプローチ」

もうお分かりいただけたかと思います。あなたの長引く肩の痛みを根本的に改善するためには、痛みの震源地である「深層の関節包や筋肉」に直接アプローチし、そのコンディションを整えることが不可欠です。

具体的には、

  1. 深部の血流を改善し、痛み物質を洗い流す

  2. 硬くなったコラーゲン線維を柔軟にし、関節包の伸展性を高める

  3. 炎症そのものをコントロールし、癒着の進行を食い止める

この3つを同時に行う必要があります。しかし、「どうすればそんな深い場所にアプローチできるの?」と思いますよね。 そこで、当院が最終的な選択肢としてご提案するのが「ラジオ波施術」です。

久保田接骨院の「ラジオ波」が深層の痛みにアプローチできる理由

当院の最大の特徴は、トップアスリートのケアにも用いられる先進の物理療法機器「ラジオ波」を導入している点です。

ラジオ波は、体の表面から熱を加えるホットパックなどとは全く異なり、高周波エネルギーを使って体の中から熱を発生させる「深部加温」が可能な治療法です 。

この「深部加温」により、手技や他の機器では届かなかった、痛みの根本原因である深層の関節包や靭帯、筋肉に直接アプローチすることができます 。

ラジオ波施術がもたらす3つの作用

  1. 圧倒的な深部加温と血流促進効果 ラジオ波は、深さ5~10cmまで熱を到達させ、体内温度を3~5℃上昇させることが可能です 。これにより、深層部の血管が拡張し、滞っていた血流が劇的に改善 。溜まっていた痛み物質や老廃物を効率的に洗い流します。

  2. 癒着・拘縮を和らげる柔軟性の向上 温熱は、硬くなった組織の主成分であるコラーゲン線維の柔軟性を高める効果があります 。ラジオ波で深部を温めながら、専門家による的確なストレッチや関節モビライゼーションを行うことで、ガチガチに固まった関節包や癒着した組織の伸展性を効果的に取り戻し、可動域の改善を目指します。

  3. 炎症が強い時期にも対応できる「非熱モード」 痛みが非常に強い「炎症期」には、温めることが逆効果になる場合があります 。当院のラジオ波には、熱を発生させずに電気的な刺激だけで抗炎症作用や鎮痛作用を促す「非熱(パルス)モード」が搭載されています 。これにより、どんな病期の方でも安心して施術を受けていただけます。

私たちは、このラジオ波施術と、国家資格者による専門的な手技を組み合わせることで、あなたのつらい痛みの「本当の原因」にアプローチし、一日も早い改善を目指します。

[内部リンク:ラジオ波治療についてはこちら]

まとめ

  • 夜間に痛みが強くなるのは、血流が滞り、炎症を引き起こす「痛み物質」が溜まるから。

  • 朝方に肩が固まって痛いのは、長時間動かさなかったことで、炎症部分の「癒着」が進行するから。

  • 湿布や表面的なマッサージでは、痛みの根本原因である「深層組織の硬さや癒着」にはアプローチしにくい。

  • 痛みの悪循環を断ち切るには、ラジオ波による「深部加温」で、深層組織の血流を改善し、柔軟性を取り戻すことが有効なアプローチとなる。

よくあるご質問

Q1: 痛いときは温めた方がいいですか?冷やした方がいいですか?

A1: 痛みが非常に強く、熱を持っているような急性期(炎症期)の場合は、無理に温めると炎症を悪化させる可能性があります。この時期は安静や、場合によっては冷却が推奨されます。しかし、痛みが少し落ち着き、動かしにくさがメインの慢性期(拘縮期)では、温めて血流を良くし、組織を柔軟にすることが効果的です 。当院のラジオ波は、炎症期にも対応できる「非熱モード」がありますので、ご自身の判断で温める前に、まずは専門家にご相談ください。

Q2: どのくらいで痛みは楽になりますか?

A2: 症状の程度や期間、癒着の強さによって個人差があるため、一概には言えません。しかし、多くの方が初回の施術から「施術後の肩の軽さ」や「可動域の変化」を感じられます。痛みの根本原因である深層組織の状態を改善していくためには、ある程度の期間と回数が必要になる場合があります。カウンセリングの際に、あなたの状態に合わせた最適な通院計画をご提案させていただきます。

Q3: ラジオ波の施術は痛いですか?

A3: いいえ、痛みはありません。むしろ、体の深部からじんわりと温められる、心地よい温熱感が特徴です。多くの方が施術中にリラックスして眠ってしまうほどです。どうぞご安心ください。

「もう、この肩の痛みと一生付き合っていくしかないのか…」

もしあなたがそう諦めかけているのなら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。 あなたの長年の悩みの原因は、今までアプローチできていなかった「深層組織」にあるのかもしれません。

私たちは、科学的根拠に基づいた的確な評価と、専門家だからこそできる「ラジオ波×手技」のコンビネーション施術で、あなたの症状の根本改善を全力でサポートします。

もう痛みに悩まされる朝を迎えないために、今すぐ一歩を踏み出してみませんか?

 

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引用文献一覧

  1. Chan, H. B., Pua, P. Y., & How, C. H. (2017). Physical therapy in the management of frozen shoulder. Singapore medical journal, 58(12), 685.

    • 要約: 肩関節周囲炎(凍結肩)の管理における理学療法の役割について解説したレビュー論文。炎症期、拘縮期、回復期という3つの病期に応じた治療戦略の重要性を強調し、各段階での温熱療法や運動療法の適用について詳述しています。

  2. Page, M. J., Green, S., Kramer, S., Johnston, R. V., McBain, B., & Buchbinder, R. (2014). Manual therapy and exercise for adhesive capsulitis (frozen shoulder). Cochrane Database of Systematic Reviews, (8).

    • 要約: 癒着性関節包炎(凍結肩)に対する徒手療法と運動療法の効果を検証した、非常に信頼性の高いコクランレビュー。これらの治療法が、特に他の治療法と組み合わせることで、痛みや機能の改善に貢献する可能性を示唆しています。

  3. Furlan, A. D., Giraldo, M., Baskwill, A., Irvin, E., & Imamura, M. (2015). Superficial heat or cold for low back pain. Cochrane Database of Systematic Reviews, (9).

    • 要約: ホットパックなどを用いた「表在的な」温熱療法に関するコクランレビュー。その効果が短期的な痛みの緩和に限られることを報告しており、五十肩のような深層組織の問題に対して、表面的なアプローチだけでは限界があることの科学的根拠となります。

  4. Kumaran, B., & Watson, T. (2019). Effects of Tecartherapy on Body Tissue: A Systematic Review. Physiotherapy, 105(1), 32-41.

    • 要約: 当院のラジオ波治療(TECAR療法)が生体組織にどのような影響を与えるかをまとめたシステマティックレビューです。深部組織の血流増加、酸素供給の向上、組織の弛緩といった温熱効果に加え、細胞代謝を活性化させる非温熱的な生体刺激作用についても報告しており、ラジオ波治療の多面的な効果の根拠となります。

  5. Vanneste, T., Van Lantschoot, A., Van Boxem, K., & Van Zundert, J. (2020). Pulsed Radiofrequency in Interventional Pain Management: Cellular and Molecular Mechanisms of Action - An Update and Review. Pain Physician, 23(4), 369-387.

    • 要約: 熱を発生させない「パルス状ラジオ波」の作用機序について最新の知見をまとめたレビュー論文です。強力な電場が神経機能や遺伝子発現を変化させ、炎症を抑制し、脳からの痛みを抑える内因性の経路を活性化させることなどを解説しており、当院のラジオ波が持つ「非熱モード」の鎮痛・抗炎症作用の科学的裏付けとなります。

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