
~肩、首、腰の接骨院~
本質と向き合い、健やかな未来を創る
『痛みの本質に迫る』
『超音波観察装置』や丁寧なカウンセリングによる病態の把握
当院では、特に初回の評価(カウンセリング、徒手検査など)に十分な時間をいただいております。 なぜなら、最初のボタンを掛け違えてしまっては、その後の施術がどれだけ優れていても真のゴールにはたどり着けないと知っているからです。これは、単なるカウンセリングではなく、あなたの未来の健康を左右する最も重要な共同作業だと考えています。
【エコーで、私たちは「痛みの正体」を探ります】
中でも、エコーは、私たちの「眼」の役割を果たします。レントゲンが主に骨の状態を写すのに対し、エコーは筋肉、腱、靭帯といった「軟部組織」の観察を得意とします。これにより、以下のような情報をリアルタイムで、そして患者様とご一緒に確認することができます。
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組織の『癒着(ゆちゃく)』と『滑走性』の評価: 本来なめらかに滑り合うべき筋膜や腱がくっついてしまい、動きを妨げている「癒着」の状態を可視化します。長引く痛みの多くは、この“滑りの悪さ”が原因です。ご自身の身体の中で何が起きているか、その目で直接ご理解いただけます。
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筋肉や腱の微細な損傷の観察: 見た目や触察だけでは判断しきれない、肉離れなどの損傷の有無やその程度を正確に把握します。
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炎症の有無の客観的評価: 痛みのある部位に不要な熱(炎症)が生じていないかを客観的に評価し、温めるべきか、あるいはまず炎症を抑えるべきかの的確な判断材料とします。
※『エコーで何が分かるのか?』のページにてさらに詳しく解説しています。
ご自身の身体の状態を、あなた自身の目で見ていただく。この「共通理解」こそが、治療の第一歩です。私たちはこの詳細な評価に基づき、なぜ今その施術が必要なのかを丁寧にご説明し、あなたと二人三脚で快復への道のりを歩んでいきます。
エコーで「治る過程」を科学する
1. はじめに:なぜ、私たちは研究を続けるのか
「的確な施術は、的確な評価から生まれます。私たちは、日々の施術を感覚だけに頼るのではなく、科学的な根拠に基づいて行うことを信条としています。その一環として、院長は整形外科病院在籍時よりエコーを用いた研究活動を続けてまいりました。ここでご紹介するのは、院長が学会で発表した『アキレス腱が治っていく過程の血流の変化』に関する研究です。この研究で得られた知見は、患者様一人ひとりの回復段階をより正確に把握し、最適なリハビリ計画を立てる上で、私たちの大きな指針となっています。」
2. 研究の概要:47名の回復過程を追いかけて見えたこと
研究テーマ: 新鮮アキレス腱皮下断裂の腱修復過程に対するカラードプラ法による観察
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研究の目的: アキレス腱を断裂した後、身体が組織を修復しようとする過程で、患部の「血流」がどのように変化していくかを、エコー(カラードプラ法)を用いて科学的に観察することです。
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研究の方法: アキレス腱断裂と診断された患者様47名にご協力いただき、ケガの直後から1ヶ月後、3ヶ月後、半年後、1年後と、定期的に超音波で患部の血流の量を計測・比較しました。
3. 研究から分かった「重要な事実」
事実①:回復のための血流は「受傷後3ヶ月」でピークを迎える 多くの患者様において、組織の修復に必要とされる血流は、ケガをしてから3ヶ月後に最も活発になり、その後は徐々に落ち着いていくことがデータで示されました。 これは、リハビリの強度を上げるべきタイミングなどを判断する上で、非常に重要な情報となります。
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上記グラフは、時間経過(横軸)と血流の量(縦軸)の関係を示しています。ケガから3ヶ月(3M)の時点で、血流の量が最も多くなっていることがわかります。
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事実②:健康な側と比べ、患部では大量の血流が確認された ケガから3ヶ月の時点で、ケガをした側(患側)と健康な側(健側)の血流を比較したところ、患側では回復のために大量の血流が動員されていることが明確に確認できました。
4. この研究が、日々の施術にどう活かされているか
この研究から得られる『身体が治ろうとするメカニズム』の深い理解は、私たちの施術の精度を格段に高めてくれます。エコーであなたの身体の状態を観察する際、私たちは単に画像を見ているだけではありません。無数のデータに基づき、『今、あなたの身体は回復のどの段階にあり、次に何が必要か』を判断しています。この科学的根拠に基づいたアプローチこそが、当院が提供する施術の品質の根幹です。
5. 論文情報
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論文名: 新鮮アキレス腱皮下断裂の腱修復過程に対するカラードプラ法による観察
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著者: 久保田竜祐 他
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所属: 米田病院
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掲載誌: 日本整形外科超音波学会誌 第28巻 第1号 2016年

このエコー画像で、赤や青色で光っている部分が血液が流れている部分になります。
